『氷見活性化推進局』だより

氷見市アイデアオリンピック第2弾投稿するに当たり、 一言前置きさせていただきます。
このアイデア募集は氷見市活性化について広く市民に、 その活性化策を募集する企画と理解しています。それでは「活性化」とは何であるか! 今一度自分なりに考えてみる!人間に当てはめて考えるに、各自の個性、長所を伸ばす!
またその人の潜在資質を見出し、新たな可能性を引き出す事と理解している!
つまり個人の生まれた環境や流れる血(DNA)に潜む潜在能力を引き出し、
"眠っている""新たな魅力"を発見し、それを“生かす”事が「活性化」であろう!
人間を郷土に当てはめた場合、生まれた環境は[地勢・風土]、そしてDNAは[歴史・文化]に大別される。
地勢の賜り、雄大な立山連峰を望む「能登広域国定公園」は別格として、 それでは氷見市の[地勢風土]に根差した活性化の財源は何かと考えるに、 鮮魚に代表される"食文化"はその筆頭である事に異論は無い!
その食も文化であり、食にも風土に育まれた歴史がある!
私は風土に育まれた歴史と深い文化を有しない活性化策は大きく育たないし、永続性に乏しいと考えている。
郷土芸能“獅子舞”は“食”と双璧する氷見市の貴重な活性財源であろう。
現在、氷見市の歴史・風土・文化に育まれた活性財源の2木柱は「食」と「獅子舞」であろう。
歴史文化の浅い活性化案では、多少熱のある間は取り組んでも10年20年も経てば色褪せ、消滅する!
私はこの地勢と風土、歴史と文化に根差した「食文化」と「獅子舞」に加え、 市民が歴史的にも文化的にもどれほど貴重な財産であるか、 平素殆ど気づいていない自然の財源を活性化策に加えたい!
まさに“眠れる活性財”氷見市の歴史的・文化遺産!それは氷見市にとって深い歴史ロマンを秘めた“藤の花”です!
以下、歴史と風土・文化的見地からの“藤の花”その検証と、活性化策です。

「藤の古都・百年計画」

古来より藤の花は菊、桜などと並んで日本人に愛されてきた花である。
日本文化を散見すれば大伴家持・藤原定家、芭蕉、一茶など多くの歌人に詠まれ、仁清、色絵藤花花紋茶壷、 光悦の金銀泥藤図和歌巻など藤の花を賛歌した歴史的文化遭産は事欠かない。
全国的にも藤の名所は多い!例えば埼玉県春日部の牛島の藤は根回り4メートル樹齢千年と謂われる、 花房は2メートルもあり一株で約1万の花房をつけるという。
また一株の大木の藤も見事であるが・奈良の春日山は群生して集団の美で優美と謳われる。

わが古里氷見と藤の花は、いにしえより深い縁を結んでいる。
万葉の歌人、大伴家持が現在の下田子藤波神社あたりで“藤奈美能・影成海之底清美、之都久石乎等、珠等曽吾見流”
(藤なみの、影なす海の底きよみ・しずく石をも珠とぞ吾みる)と詠んだ!
また神秘と幽玄の世界を演じる“能”は室町時代に遡る日本が世界に誇る民族芸能である。
その能の詞章・謡曲に氷見田子の浦を舞台にした“藤の精”の物語がある!
氷見中央通り中の橋欄干両側に・その能舞“藤の精”の舞い姿が飾られ、備に風格と威厳格調と重厚さをもたらしている。
欄干“藤の精”の飾りは、宝生流仕舞の名手であった、商工会議所会頭、故本川藤由氏のご尽力の賜物と伺う。
氷見の歴史を知り、日本の伝統芸能継承者としてのかけがえの無い所産で中の橋に歴史ロマンを残された。
また謡曲の能舞には能面が、欠かせない!定かではないが室町期、伝説的能面師、氷見宗忠が、氷見市上日寺を住処としていたと聞き及ぶ。
まさに昔の人が“神が宿る木”と詠んだ藤の木と氷見市の縁は深い!

その藤の花を求めて散策すれば、下田子の藤波神社、朝日山公園見晴台傍の藤棚、島尾駅の棚、漁港ゲートボール場傍の藤棚、北部中学校校庭などがある。特筆すべきは八代の磯辺神社の藤はライトアップされ見事と伺う。
野山にも白藤に紫と多く見かけるが、棚を設けた藤と違い鑑賞するにいまいちである。
如何せん現状では散発的で、藤棚も小さく観光の財源としての意識こも、対象にも全くなっていない!
私は万葉集の時代から謳われ、謡曲宝生流の題材にもなる歴史深きこの藤の花を氷見全域いたるところに大棚、飾り棚を凝らし日本一の藤の名所とする事を願っている。
バイパスの沿道両側、トンネルの上、海浜道路、全ての公園、湊川、仏生寺川、上庄川阿尾川、十二町潟、ふれあいの森、森林公園、海鮮館周辺、大境海水浴場、島尾海水浴場各種公共施設、観光スポット、その他氷見全域に藤棚を設け日本一の藤の景勝地とする事を夢見ている!       〜...
藤棚設置に関しては・都市コーディネーターに依頼し・氷見全体の設置ポイント、感覚アクセント、そして棚の規模・棚の材質、デザインに注意を払う事は当然です。
地勢風土の賜り食都氷見、そして伝承郷土芸能・獅子舞に加え、さらに万葉時代に遡る歴史の幽玄“藤の花”!私はこの3本を観光戦略の柱にして氷見市を創造すれば重厚かつ濃厚、奥の深い観光都市造りができると考えています。
重ねて地勢風土そして歴史と文化に根差した真の活性化案でなければ市外、県外の観光客に訴える底力は弱く永続かつ大輪の花は咲かないと考えます。
歴史に底打ちされた活性化策でなければ孫・子の代あたりで色褪せ、いずれは消滅する運命を辿るであろう!またいろんなアイデアはよいが“総花的”では“戦略性”に欠ける。


この藤棚大作戦は市政を考慮し10年〜30年を目標に氷見市全域を順次計画的に取り組む! 藤は野生種、ツル科で生命力つよく、一度植えれば手間がかからない、当初はボランティアの助けも必要になるが、 それほど手がかからず、他の活性化案より市民に負担になる計画では無いと楽観している! 藤は樹齢何百年も珍しくない、私は20年30年先、いや100年先、 1000年先の氷見が全国に轟く“藤の花の名所”なる事を夢見ている。

<氷見フジの観光スポットと藤イベント>

10年後には氷見市大通り、中の橋周辺に、藤棚が整備され忍者ハットリ君の反対側に謡曲藤の歌が流れカラクリ人形、 藤の精が舞う!
ヒマワリ広場が催された北大町海岸道路広場、そして大境の海水浴場に高さ10メートルの スチール製の“浪のアーチ”に絡まった藤の大房が虹の花を描く!
その“浪の大アーチ”越に雄大なパノラマ立山連峰が望める。
大小至る所の藤棚スポットは観光客の記念写真の名所となろう!
ふれあいの森全体に棚田状に幾重にも藤棚が整備される!
藤の花の咲く頃、一年に一度、ふれあいの森の湖面に水上ステージが設けられ、夕闇迫る頃会場の入り口、 そして周辺にかがり火がたかれ・ライトスポットに映しだされた会場に謡曲が朗々と流れ、 鼓の音に合わせ“藤の精”が神秘的に舞われる。
幽玄の世界に市民は勿論、観光客が酔いしれる。
一転ステージは変わりライトスポットを浴びた“藤娘”が、あでやかに日本舞踊を舞う!
まさに、藤の祭典である!
ふれあいの森で薪能、舞踊の伝統芸能祭が開催され、日中、市民会館では藤を題材にした写真展、絵画展、俳句、 短歌の句会、藤ツル、藤の若葉、藤の花、藤の実を使用した創作物産展が催される。
勿論食都氷見である、いろいろな氷見の特産展も同時に展示される!
そして市内外から自薦他薦のミス藤娘のコンテストが華やかに開催されるであろう!
栄冠を勝ち得た藤娘には、藤をあしらった訪問着−振、氷見の鰤1本、氷見の民宿ペア招待・縁起置物氷見獅子の床飾り・食都氷見名産詰め合わせセット、氷見祭り招待券!副賞10万円等々!

勿論藤の花咲く頃、氷見の商店街は勿論、氷見庁舎、海鮮館、公共施設、各銀行、氷見駅氷見線電車内・殆どの民宿、 その他“藤のレイ”白・紫、品種改良の桃色の花房が吊るされ、野山は勿論氷見市全体が藤の花一色となるであろう。
藤の樹齢は強く、一度育てば手入れはあまりいらない。
若葉をつけた藤棚も、落葉した藤棚もどちらも風情がある。
しかし何と言ってもも大房の花を何百何千と垂らした藤棚は見事であろう。
藤棚の木陰で休む、氷見市民の姿が目に浮ぶ!
氷見市の花と聞くユリの花では、この様なプロジェクトはできない!またヒマワリでは歴史の底打ちが無い!
重ねて鮮魚に代表する食都氷見、そして全国に誇る郷土芸能獅子舞です。
それに加え大和の時代、約1200年に遡る“万集の花”、フジは100年後、いや千年後の、氷見観光の花になると確信している!

く藤・豆知識>

フジ  マメ科のツル性の落葉樹、ツルは右巻き
    藤の花は上から下に垂れるため所によっては忌み嫌う所もあるが、
    鹿島宮社列伝記に「其中イミジク大キナル神藤アリ」伝々ときされ、
    藤の木は神木と記されている、古来より日本人に愛されてきた花である

藤娘 塗り笠をかぶり藤の花模様の着物で藤の枝を肩に舞う
    歌舞伎舞踊、長唄舞踊がある

若葉 ゆでて食用になる
    阿波地方では煎じてお茶したり、ご飯に炊き込みフジメシとする

花   花も食用にする所もあるという

豆   食用にできるが加工に工夫が必要との記述あり
    ツルの繊維で昭和のはじめまで、滋賀県の東江州で布が織られていた
    藤布は王朝時代、貴人の喪服とした
                 参考文献「日本の文様」「大字泉」

<将来の特産品としての可能性>

(民芸品)
藤娘の笠、フジ織物、藤ツルの民芸品(藤箕、フジ籠、花生け、フジ飾り)等の創作用品

(食の特産品)
花のワイン・若葉をよごし、あえもの食品・藤の銘菓・若葉茶・小魚と若葉の佃煮
豆の加工食品、フジ餅、フジ饅頭、フジ団子、藤ソバ、フジ味噌、藤弁当その他

                                                     
く付随>
氷見市宝生会(宝生流)は13社中(グループ)会員・約80名、代表が安土宗明(氷見市朝日丘)

尚、この活性化策作成中・驚きのニュースが飛び込んで来た!
それは氷見市窪小学校6年生・菅沢康平君がワキ宝生の人間国宝・宝生閑・同じく人間国宝狂言の野村萬と共演したと言う!
人間国宝2人を従えての桧舞台である!
氷見市制以来の快挙!ビックニュース!大変な事である!
ふれあいの森・藤の祭典そのステージに是非ともお願いしたいものである!
菅原君は氷見の宝である!まさに期至れりである


重ねて“藤”は氷見市に縁深き神木、歴史と文化、そして観光氷見に新たな可能性を広げる!歴史の賜り!
この"藤の古都100年計画”は、10年〜15年毎年段階的かつ計画的に取り組めば確実に実現できる計画です。 また年度割こ計算した場合、中の橋、カラクリ時計と大アーチは別として、 市財政にそれほど負担をかけない実現可能なプロジェクトと楽観しております。

藤祭りに氷見宝生会・日本舞踊愛好者の発表の機会を与え、喜んで協力していただけると楽観している!子々孫々、万葉の時代からの歴史文化を誇る町、食都・獅子舞・藤の古都、観光氷見の“3本柱”の確立です!深い歴史と花の香る街、日本中の人が−度は訪れてみたい藤の街、幽玄の街、そんな氷見市“藤見市”を夢見ています!
仮称「藤の古都100年計画」は未来の子供たちに氷見の歴史と文化・伝統を語り継ぐフジの祭典です!
氷見市は市町村合併の道を選ばず、単独の道を選択いたしました!内外の経済環境も厳しく、前途にはイバラの道が待ち受けていますしかし必ず道は開かれる!夢と希望を載せて「藤の古都・百年計画」、市長の陣頭と市民の絶大なご理解を、衷心より願う次第です。
平成16年5月吉日
三陽地所 高木 健三