長野へ

3月3・4日長野の別所温泉へ旅した

新築マンションのお披露目内見会の仕事を、従業員に任せての急の旅であった

前にも書いたが、私は人よりも旅した事が本当に少ない、本州では新潟以北、姫路以南旅

した事がない

四国・北海道・九州・佐渡島・淡路島は勿論の事である

行きつけの小料理店・上家で知り合った小倉さんが一人旅を年に何回かするとのことで、

前々から是非にとお願いしていたのである

早朝積雪10cmの銀世界で出発が危ぶまれたが、決行!一路長野を目指す事にした

仕事に追われ・長野オリンピックも無縁で長野は初めての旅である

泊まりは別所温泉の上松屋旅館・途中立ち寄った所は@川中島古戦場で・翌日は

小諸城址・懐古園内の島崎藤村記念館・郷土博物館・松代の象山地下壕・長野の善光寺・

水野美術館であった。期待していた佐久間象山記念館は改装中で残念であった

旧陸軍の象山地下壕の規模に驚かされたが、ボランテァのガイドの説明が気を重くした

ガイドの説明は歴史の大局からの視点に欠け私には偏狭な解説に聞こえてきた!

それを払うかの如く、兎に角小諸は最高であった!駅前に立っただけで、詩情を誘う雰囲

気があった

空は晴れ渡り、浅間の噴煙もハッキリと見え、四方の山々も私を快く迎えてくれた

小諸城内の一角に丹精に手入れされた可憐な福寿草が更に私の心を明るくした

私は藤村の千曲川旅情の詩が昔から好きで諳(そら)んじていた

 

     

           

 



藤村はじめ、多くの詩人、俳人、文豪達が訪れた意味を肌で感じた

長野県富山県とは反対に家の大きさより、学問教養に力を注ぐ県と前々から聞いていた

が、正にその通りであった

うらやましい限りである

泊まりの上松屋旅館は大旅館でなく旅情気分を更に増幅させてくれた

別所の湯は滑らかで優しく、私の体にフィットして、珍しく4回も入った

夜中の2時に目を覚まし一人で露天の湯に入った

張り詰めた冷気が残雪の山々まで冴え渡り、満天の星が鮮やかであった

前を流れる小川の急流の音が静寂を更に深め、私の心悲しみ全てを押し流してくれた

川音に淀みは無く、心地よい川音が私の心の隅々まで洗い清めてくれるようで、露天の湯

で、しばし時を忘れ静寂に身を置いた

 

<別所温泉にて>

    

別所温泉「上松屋」にて

 

別所温泉と小諸のコースを選んで戴いた小倉さんに、本当に感謝感激である

前日徹夜勤務で寝てないのに車中話し相手になっていただいた心遣いそして私より2つ先

輩であり色々な事を教えていただいた

出来れば今度、天の橋立方面に行きたいナー

うっかりしていたが、3月3日は桃の節句であった

                                       平成18年3月5日