参禅

 

毘沙門堂に篭った翌年の2月3日、禅宗の大寒「接心」の期間、私は西田の国泰寺で参禅

する事にした

禅僧にとっても一年の中で一番の荒行の期間である

期間は1週間と決めた

自分から頼み込んでの参禅である

途中で逃げ出す訳には行かない

早朝3時半頃入堂し、本堂30分の読経の後、禅堂に入る

座禅の時間は2時間である

座禅が終わると堂内の掃除、そして食事である

私は庭内の雪に顔を埋め、そして「行くぞ」と裂ぱくの気合を発し入堂する

骨の髄まで冷える座禅であった

今は亡き稲葉心田禅師に無言の教えを授けて戴いた

只の一言すら言葉を交わす事が無かった

それでも一番多くの事を無言の中で教えて戴いた

幸いこのHP17年度6月の自由帳に、その時の心田禅師との事が書いてあった

末尾の補足をクリックいただければ、その時の状況がお分かりいただけます

兎に角毘沙門堂での山篭り、そして国泰寺の参禅は私に無形の力を与えた貴重な体験であ

った

この二つの体験は以後の人生の迷いを少なくした

★私はその時参禅では無く、商売の道で禅修業を積もうと悟った

国泰寺よサラバであった

平成1915

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