深い理解と御厚情を賜る

藤井館長への状況報告の手紙

 

前略

「寶」に対しての変らぬご支持を賜る館長に取り急ぎご報告申し上げます

既に館長のもとへ、多方面から何かと雑音等が入っているかと存じます

約17年の「寶」の戦いも最終段階に入りました

風雲は急を告げております

同封「東洋陶磁学会」の返書、そして約2000余名を擁する「日本中国学会」、1500

余名を擁する「東方学会」にあてた内容証明付きの最終書状をご覧願います

その最終書状を3月29日に発送いたします

家業再建と私事に忙殺され約5年間中断を余儀なくされていたことは、お伝えしたかと存

じます

初版の旧「寶」本が一般の人に分かり辛いとのことで改訂「寶」本を昨年3月、23日間

で書き上げ御送り致し、館長の御厚情溢れる御便りを賜りました

書き上げ後、即刻「寶」の歴史的闘争を再開した次第であります

戦いは拙速を避け、段階を踏み、意を尽くし、礼を尽くし、十分なる期間を設けて、「寶」

の歴史的真偽を三学会に問いました

同封書状に目を通していただければ分かりますが「日本道教学会」には7ケ月間で4度、「日

本中国学会」には5ケ月で4度、「東方学会」には2ケ月で3度、三学会からの公式応答は

ゼロでした

全て配達証明、最終は内容証明付きであります

三学会は異論反論できず、完全沈黙致しました

仔細は同封書状でご理解願います

私には信じられぬ蜃気楼です

漢文化の歴史を根底から揺るがす世界遺産とも云うべき「寶」です

今月29日、このお手紙が館長に届く頃、「日本中国学会」「東方学会」に同封最終内容証

明書を今一度発送する手筈です

漢文化の歴史を根底から揺るがす世界遺産とも云うべき太極「寶」です

念に念を入れ確認致しておかなければなりません

三学会の沈黙は歴史研究に見をおく者としての自殺行為、歴史の大罪であります

唯一の希望は「東洋陶磁学会」の伊藤郁太郎常任委員長からの(2月14日付け)早速の

御便りです

ご存知のように伊藤先生は大阪市立東洋陶磁館の館長です

「東洋陶磁学会」にも同時、29日をもつて三学会の経緯と結果を詳しくお知らせする手

筈です

陶磁器か否かは館長はじめ、公的機関2ケ所、出光美術館長谷部樂爾元館長、富山県愛石

会会長、文兆堂西田社長・その他で完全に終えております

そして歴史部門は三学会の完全沈没です

この漢文化の歴史を根底から覆す世紀の「寶」発見を知らず空しい研究書が続々刊行され

ております

それは、日本のみならず世界中であります

私としてこの「寶」発見を世界にお伝えする歴史的責務を負っております

枝葉な錯誤、歴史部門の多少の着色、未確認の唐白磁の窯場は別として、99%の確信な

くしてこの様な常軌を逸した行動はとれません

「寶」は完璧でありました

全ては天命宿命であります

3月29日に2学会に送付したあと4月3日に『日本学術会議』『日本ペンクラブ』『NH

K経営委員会』『文化庁審議委員会』等の会長および副会長にも送付の手筈を終えておりま

最終状況を見て文化庁長官に御送りする予定です

そしてそれらの次第はインターネットのEメール通信で日本はもとより世界に発信いたし

ます

その作業にも追われております

世紀の騒動に藤井館長を巻き込み申し訳ありません

しかしながら歴史は開かねばなりません

お許し願います

草柳先生は亡くなられ、吉野博士も90歳です

蓑元館長はニューヨークです

王敏先生その他は沈黙です

そのような訳で館長にはこれまでの結果と近々の予定をお伝えしておかなければと逸る気

持ちでキーを叩いております

なにはともあれご報告まで

5月の連休頃、京都に行きたいと思っております

館長のご健勝を心よりお祈り致しております

敬具

平成20324

 

 

同封

  道教学会最終書状・返書

  「日本中国学会」「東方学会」内容証明付き最終書状

  「東洋陶磁学会」名簿録と書状・返書