潘師正、辰也

 

大兄辰也が工場で倒れた

発見された時、既にこときれていたと言う

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駆けつけて、私は生まれて初めて遺体にすがって号泣した

ご家族も必死に堪えているのに、場も弁えず遺体に取りすがった

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師であり、義兄弟であった

葬儀の参列者は500名を超えていた

そして私は弔辞を捧げた

弔辞には潘師正辰也と記しておいた

今も私の机の前に在りし日の大兄辰也の写真が掲げられてある

物心両面で支えて戴いた

大兄辰なくして「寶」解明は無かった

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平成19126