「寶」の戦闘停止

 

地獄行きの電車の運転席を奪い、急ブレーキを踏んだ

そして私は電車から飛び降りた

振り返って、まさに間一髪であった

私の脳の警報機がガンガン鳴ったのである

そして、暴走電車は傾斜のかかった線路を再び走り去った

当時の不動産業界は不況という生易しい状況では無い!

恐慌状態であった

更にその後も、不動産業界は更に奈落へ向っていた

今日まで、6年と7ケ月、業界は氷河期と噂される程、荒涼たる世界である

殆んどの同業者は兼業に力をシフトし、本業は冬眠状態である

並の経営者なら完全に倒産である

昨今倒産イコール自殺である

私の知っているだけで過去10年、氷見市で10人の経営者が自殺している

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先月も、私の商売の戦友が命を断った

今日の朝刊にも市内建設関連業者が2億で倒産したと報じた

状況は今も一進一退である・・・・・!!!!!!!!!!!

「寶」の戦いは、完全停止に追い込まれた

全ては運命と自分に言い聞かせた

生活基盤が崩壊しては、何も戦えなくなる

焦燥と忍耐、更なる運命の試練が襲いかかった

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                                         平成19124