旧「寶」本の秘密

 

私は書き上げた第2版を根本的に解体した

そして各章各項の原稿に更に書き足し、肉づけして最終本を目指した

「寶」の韻文は漢文化の神知、太極であった

和漢太極「寶」歌を詠み添えた

私は「寶」本自体、太極に見立てて編集できないかと不遜にも考えた

頭が割れるか、脳が沸騰するか、倒れるか、そんな日々の中で、まだ性懲りも無くそんな

事をもくろんでいたのである

自分自身のその際限の無い欲望、性癖に、呆れている

そのとんでもない欲望が「寶」解明を成し遂げたのである

司馬承禎の異名が天隠子、天隠とは天に隠して、人間が覗うことの出来ない神知をいう

果てしない欲望が、「寶」本にまで到達した

太極は至らず

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それでも今となっては、メランコリー、懐かしい夢の日々である

歳月とはありがたいものである

平成191111