「寶」解明に突入@(十三)

 

私はその頃、不動産の仕事でお世話になった故竹岸司法書士宅で『大漢和辞典』の存在を

知った。

そして図書館の、二階の一番奥の部屋にもその『大漢和辞典』は並んでいた。

宋代・徽宗帝でないとしたら・・・・・・・・・・・・・。

実は私は唐代の陶磁器は唐三彩しか知識が無かったのです。

唐三彩は陶器であって磁器ではありません。

「寶」は(まぎ)れも無く磁器です。

私は「唐国史補」と言う史書に端渓(たんけい)(すずり)とともに天下に貴賎(きせん)無く用いられた唐

白磁”(うた)われた“唐白磁”を知らなかったのです。

お粗末であります。

陶磁器だけが頼りの承禎が唐白磁を知らない。

致命的です。

・・・・・・・・・・

その頃私は陶磁器だけでなく以下の事を手当たり次第に調べていました。

@獅子に関する事

A道教史

B道教思想

C道教と易

D篆刻関係

E老子(太上老君)

F黄帝(道教開祖の一人)

G中国美術史

 私は関係諸本を、片っ端から読み漁っていました。

混沌の日々でした。

人が見たら頭がおかしくなったのではないかと思ったでしょう。

当然であるが、当時は「寶」と言う漢字も、意味も知らなかったのです。

私の知っていたタカラの漢字は「宝」です。

そんな混乱のある日、部屋で苦悶(くもん)しながら一人ごとを呟いていた。

“これは中国ナンバーワンの宝・・・・宝・宝・宝!!!!宝なのにナァー・・・・・・”

・・・・・・・・・・・・・・・と

私はハッと起き上がった。

そして図書館へ急行した。

そして『大漢和辞典』で「宝」の文字を探した。

「宝」は「寶」の俗字(ぞくじ)であった。

「寶」の文字を探す。

あった!!!!!

「寶」の意味、「神」「道」「印章」「たから」とある。

まさに「寶」は神であり、道教であり、印鑑ではないか!!!!!!!

獅子印そのものである!!!!!

しかも“唐代”に天子の玉璽を「寶」と改めているではないか!!!

私は別の書棚から陶磁器の本を急いで開く。

すると“唐白磁”が登場するではないか。

“唐代”!!!!!

“白磁”!!!!!

・・・・・・・・獅子印は白磁

!!!!!!!!!!

混沌の脳味噌に、裸電球がパッパッパッと点灯した!!!!

平成19225