★★★

『中国と茶碗と日本と』彭丹

 

著者の彭丹女史は、なかなかの才媛である

一生懸命幅広く日本文化を研究している

中国の女性では、昔「寶」本で知り合った王敏女史以来である

歴史文化研究の女性でこれ程、幅広い研究者を私は知らない

しかし日本に来てまだ浅い

日本文化は、中国のみならず、世界のあらゆる文化が辿りつく終着地なのである

そして精錬され、更に格段に高められ、再び世界に還流する世界に冠たる文化国家なので

ある

中国の文化と呼べるしろものは、既に1700年代、唐の時代とともに終焉している

現代の中国で日本が学ぶべきものは一つも無いに等しい

自然学の分野でも中国からノーベル賞学者は一人もいない

文学の分野で今年、漸く一人受賞したに過ぎない

韓国もしかり一人もいない

孔孟の儒教精神など欠片も無い

それは兎も角、著書の中で日本にある国宝天目茶碗が中国に一点も無い原因を、述べて

おられる

私が「寶」本で、解明している天子皇帝の事と、殆ど同じ指摘である

龍の起源も寶本と同じである

それにしても日中の諸本のもの凄い読書量に感心する

女史の今後が楽しみである

寶本を贈ろうと思ったが時期尚早である

まだ若い

尚、女史と同じく現代の中国陶磁器に見るべきものは一つも無い

平成241014