仙台@


不覚にも私は寝込んでいたが、昨晩ホテルに保険会社の事務員を呼んで殆どの事を

彼は済ませたらしい

紛失した健康保険証・自動車免許証・被災者証明書その他は氷見から秋保に送れば全て

事足りるらしい

朝ホテルを出てタクシーに乗り込む

彼は被災した情景を見せたいとタクシーを、塩竃方面へ向かわせた

海岸の方に向かってタクシーを走らす

少しずつ道路や建物の屋根に震災の傷跡がチラチラ見えて来た

海の気配を感じた私は、彼にもう良い!!!!!!見なくても良いから帰ろう!!!!と云った

アッサリ考えが一致し、タクシーのハンドルを右に大きく切って仙台空港へ向かった

余震も心配であった

飛行機の切符が取れるかも心配であった

また母親から連日56度は電話が掛っていて心配であった

また仕事の受け渡し日も近い

彼も又、記憶が蘇るのも辛かろう

・・・・・・・・・・・・・・・・

手荷物を背負った強行軍で、正直かなり疲れを覚えた

彼の用事さえ済めば、最早長居は無用である

 

平成23522