国情とエラーの事情

 

エラーが離婚して子供一人いる事は書いた

当時ロシアの崩壊で東欧の政治は混沌・経済は壊滅的状況であった

私は当時もそれ以前も経済誌や竹村健一先生の本などをよく読んでいた

だから、エラーの来日した事情を詳しく聞かなくてもウクライナ経済の惨状は知っていた

エラーの夫が職を失い生活できなくなって、離婚したと云う

エラーはウクライナの男性、皆ダメ、ダメと首を振って切り捨てた

別れた夫がお金を『ダワイ』(くれ)とセビリに来る!!!

それで離婚したと云う!!!

エラーはもう、パパ・ママ・サムと4人だけ

もう、二度と再婚しない!!!!ノーーーと言った

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今は私にもその気持ち良く分かる

男の私ですら一度、幻想から目が覚め、幻滅を抱いたら、二度と再婚したく無い

女性であるエラーの場合、男よりモット酷いかも知れない

エラーには子供がいる

多分、今も一人身の可能性が高い

エラーは、ソ連邦崩壊前のブレジネス時代を懐かしがっていた

その為、私は共産主義と自由主義の優劣をエラーに、根気よく詳しく説明した

そのへんは、当時も私の得意のジャンルである

エラーは日本は最高にハッピーな、羨ましい国と呟いた

自由主義の良さを肌で感じたのである

そうそう、私はエラーの帰国が近くなった頃、貯まったドルをウクライナのルーブルに全

部交換するのは危険と強く警告しておいた

ウクライナは、まだ10年は不安定、ハイパワー・インフレ・デフォルメ・内乱、何が起

きるか分からない!!!

だから半分だけチェンジして、残りはドルか金で持つようにと、強調しておいた

ミスター・タカギ・頭グッド

エラー来日の全員の中で一番ラッキー

タカギと会えてベリー・ハッピー!!!

エラーは賢い女性であった

平成22529