バブル

 

前項で触れたが、エラーと出会う前、約2年半程、付き合っていた、若い若い女性がいた

高岡の喫茶店で働いていた23歳の女の子で私が45歳前後で娘程の差であった

彼女は幼くして父を亡くし母と二人暮しであった

如何に女性が好きと言っても、私自身かなり抵抗があった、

父親を重ね合わせたのか、彼女から受け入れるシグナルを送ってきた

彼女には生活その他に深刻な事情があって、むしろ彼女から飛び込んで来た

たじろぐ私は、お金で割り切ることを互いの条件に、2年半付き合った

彼女との2年半の交際で約550万使った

最後300万貯金したと聞いた

私なりに出来る限りのことをしたし、彼女から一切不平は無かった

むしろ、感謝を未熟な体で応えてくれた

驚くことにバージンであった

前項で話した通り、その数年前から●は夫婦生活を完全に拒否していた

振り返って考えると20年前から夫婦の仲は破綻していたのである

●の拒否は、当時、頭の中に離婚の文字など、皆無であった私にとって、ある意味浮気の

免罪符であった

そんな状況下の私には、素直で未熟な彼女はまるで宝石であった

約2年半の間に一度彼女は妊娠した。

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彼女は自分の方が悪かったと、自発的におろした

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自分の責任にして、私を一切責めない、そんな女の子であった

失うのは、表現のしようのないほど、惜しかった

しかし、このままでは彼女の人生の為にならない。

別れなければならない。

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従順な彼女からは、別れを云わないだろう

彼女にいい人できたら、私に何も云わずに去っていいからと、関係を持つ前から明確に伝

えてあった

私は既に分かれる決心を固めていた

時はバブル絶好時であった

そして当時私は毎晩高岡の桐木町へ繰り出していた

そんな暮れのある日、お店の前に金髪の女性の写真が何枚も張ってある

入ろう

踏み入れた、スナックにエラーがいた

お店に123人の白人ホステスがいた

サット見渡して、群を抜く超美人であった

それがエラーであった

来日してまだ一週間も経っていないとのことであった

後で分かった事であるが日本に来る為、エラーはわざわざ黒髪に染めて来日していた

瞳はブルー・肌は雪の如く白い、そして胸の谷間は深く、黒髪であった

他の金髪女性より、ひときわエキゾチックな雰囲気を漂わせていた

私の万華鏡を高速回転させるに十分な超美人であった

まだ開店してまもない時間で、客がおらず、私は一直線に数人の女性の中にいる彼女の席

に進んだ

そして、「ドブル・ジェニー」こんにちは、得意のチャンポンメンの開始である

エラーとの半年の間、若い彼女との連絡を断った

半年後、彼女は去っていた

風の便りに一児をもうけて幸せに暮らしていると云う

2度と会う事は無い

世はバブルの絶頂に浮かれていた

平成22227