肩たたきと足踏み

 

そうそう思い出した

祖父には肩たたきであった

よく、おばあちゃん子は昔から問題児が多いと言われる

私は逆の祖父子であった。

私は、よく祖父の肩を叩いたのである

祖父は夏の時期以外、殆んど綿入れの着物を着ていた

その祖父の肩叩きをした思い出がある

数を数えながら叩いた

父親には、足踏みであった

父親は一度行商にゆくと一ケ月程、帰らない

下駄の歯が無くなる程、歩くのである

どれ程歩いたのか分からない

帰ってくると、時々私は足踏みをしてあげた

寝そべった父親の足踏みである

うまくバランスが取れないので、床の間の柱に?まって足踏みである

思い出したら足の裏の固かった感触が、蘇って来た

固いあの足の裏で、不自由なく育ったと思うと懐かしさで一杯になる

なんでも思い出すものである

 

平成22317