追加考察C「剣鬼・弥助」

 

 

錬兵館「道場訓」

一・武は矛を止むるの義なれば、少しも争心あるべからず。

      剣を学ぶ人は心の平和なるを要とす

     されば短気我慢ならぬ人は、かえって剣を知らざるをよしとする

一・行正しくしてその上武あるはよし

    行正しからざる人の武あるは、人を害するのみならず、己をも害するになるものなり

一・剣は凶器といえど、その身一生もちうることなしは大幸というべし、義にもちうれば

武の徳なり、不義にもちうれば暴なり

一・喧嘩口論は云うにおよばず、私の意趣遺恨に決して用うべからず

一・堪忍の二字は万年にわたれども、怒を押さえるを第一とす。剣を学ぶひとは格別之を

心得べし

一・他流をそしるべからず

 

この道場訓に斉藤弥九郎の人間像が垣間見える

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司馬先生に「風雲・弥九郎伝」を書いてもらいたかった

残念である

                             平成211128