「悩む力」

姜尚中(カン・サンジュン)

T病院から借りてきた本である

病院の先生はなかなか幅広いし、本を選ぶのも上手である

著者のカン氏は在日韓国人で、東大の教授である

最近テレビなどに時々顔を見る

漫画家の小林よしのり氏が彼の思想、考え方を懐疑的に描いていた

そのためカン氏の著書を一冊も読まず、私はほとんど先入観で拒否していた

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それにしても社会学者のウエーバーと夏目漱石を持ち出して本論の「悩む力」を敷衍して

いる

名前だけは、ウエーバーはどこかで散見している。漱石の本も読んでいないに等しい

これでは読んでいても全くお手上げである

それにしても、頭の良い人の著書には、時々定石的漢字が登場する

私も気取って登用したいが、如何せん在庫が無い

若き頃在日で悩んだのが悩む力の源泉・・・良く分かる

私はそんな在日の知人と時々仕事上会う

帰化したが、その彼も在日の影を引きずっている

著書の題名を、「若きウォルテルの悩み」とか「人間の悩み」などにしなかった

題名を『悩む力』としたのはカン氏の若き頃の悩んだ力の賜物であろう

「悩む力」であるから「力」にも強い弱いがあろう、私の場合「悩む力」そのものが弱い

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如何ともしがたい

それでも読んでいて、カン氏の「悩んだ力」がそれ程私には伝わってこなかった

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マア、一応勉強にはなった

                                               平成21222