女帝・わが名は則天武后    著者・シャン・サ



訳者・吉田良子

 

「寶」解明の最後の難関であった「則天武后」・・・・・。

魔界の女・・・・・

津本陽先生の則天武后も読んだ・・・・

私にとって楊貴妃と則天武后は女の大命題である

私が人間的に果たしてどちらが好きかと言えば・・・・・最早完全に武后の方に軍配を上

げる

     ・・・・・・・・武后の方が観えるからである

楊貴妃の方が武后より狡猾したたかなのである

武后は唐代文化の黄金期の土台を造った

そして太平の世の路線を確かにした

楊貴妃は、その総てを瓦解させた・・・・・・

楊貴妃は武后より、したたか、狡猾であった

中国人の女性作家が書いた則天武后と言うので興味が沸いた

女の小説は頭から読む気がなかったのであるが、中国人でしかも則天武后と言うので手が

伸びた

想像を裏切る書き出しに参った

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凄い

チット日本人では書けない書き出しである

吉川英治の新・水滸伝の小説の書き出しも神秘的であったが、完全に上回る書き出しであ

頭の構造と言うかセンスと言うか、レベルが桁違いに違う

しなやかで、奥行きの深さ・・・・・

・・・・・・・参った

ガァーンとKOパンチ一発である

そして私の武后観に新たな人間観を開いた

武后の心の内面からの小説である

しかも女性で、かつ中国人である

参った

未完のHP武后編で、新たなページを展開せねばならない

さらに作者はどのような武后を展開するかワクワクものである

・・・・・・・・・・・・・・今123頁、第5章に突入

宮廷内は伏魔殿そして後宮は魔界である

妖怪たちの嫉妬、嫌悪、残忍、狡猾、怨念、憎悪、あらゆる陰謀渦巻く魔界である

後宮の中は、陰と陰、憎悪と憎悪、狡猾と狡猾、怨念と怨念、陰謀と陰謀がとぐろ巻く魔

界なのである

則天武后よ承禎は君の理解者である

君は傲慢では無い!!!!!承禎歴史に刻しておく

私の「寶」本に君の陰陽を記しておいた筈である

決して片面から歴史を観ていない筈である

ただ10年前である、今より若かったせいで、7対3の史観であった

今は逆転の比率である

3割は、日本人的感覚がどうしても抜け切れないのである

楊貴妃は貴方より狡猾傲慢であった

女の勉強がまだ足りなかった

反省である

しかしやはり貴方は妖怪の中の大王です

7日13時

第5章

著者はやはり女性であった

彼女は武后が自身の産んだ娘を殺めた事を認めたくなかったのであろう

著者は1972年生まれ34才である

天才的女性であってもまだ若い、史実を受け入れられるには、まだ無理であろう

このような形でやり過ごしたい気持ちは分かる

しかし歴史小説である

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私にとって、ここがこの本のポイントであった

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7章を終えた

彼女の史観が観えてきた

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著者が70歳頃に再び「則天武后」を書くが良い

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人間の真の表裏が分かった時に・・・・・・・

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それでも最後まで読む

己と歴史に対する責任である

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現在8月7日      19時55分

 

「訳者あとがき」に

★@「皇后になるためわが娘を絞め殺した」

★A「失脚した寵妃たちの手足を切って酒壷に投げ込ませた」

★B「反抗的な長男を毒殺した」などは史実でないらしいとある

訳者・吉田良子(フランス語翻訳家)先生は著者より13才年上47才とある

著者も訳者も女性失礼だがお二人ともまだ若い!!!!!!!

・・・・・李敬業の反乱その檄文を何と読むか

私が歴史上初めて解き明かした「則天文字」文字の秘密に隠された武后の心の中・・

また皇宗「道教」と「仏教」の逆転・・他

歴史を大局から通観すれば、おのずと観えてくる筈である

私としてそれ以上反論する必要は無い

失礼だがまだ人間の陰陽を真に理解するには若い・・・・・

彼女の史観が万に一正しいとしても私の「寶」本の根幹に何ら支障をきたすものでも無

い!!!!!!!!!

歴史のおさらい、丹念に一行一行指でナゾリながら読んだ

自問と反問の中で苛立ちを覚えながらも楽しかった

兎に角、女史の本書き出しには素晴らしい

天才的である

武后の晩秋の記述も女性らしい歳月でまとめてあった

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歴史内容に私の「寶」本に訂正または付け加える要素は無かった

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★著者のシャン・サ女史殿、私は貴方のような文才と比較したら

天と地の差はあれど
それでも「寶」解明は、神仏と祖先の御霊に

誓って書き上げた本です

私が道教茅山派11代宗師、司馬承禎の名を拝命しているのは、歴史の大脈、大本を完全

透視したという、深い深い誇りからである

天の啓示を受けて書き上げた拙著です

     ・・・・・・・・・

「寶」本は最初で最後の本です

遥か遠くで貴方の活躍を楽しみにしております

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それにしても、少々疲れた

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平成18年8月8日     19時4分