日本革質    堺屋太一



この本も昨年の12月初め頃からの読みさしの本である!

司馬先生の本で先送りになっていた

堺屋先生の経済からの世界と日本の展望には何時も感心する

題名のサブタイトルに「社会の質を変えねば繁栄は無い」とある

しかし私として先生の経済的視点だけの、社会の質を変えても、それは砂上の楼閣に映る

先生のデビュー作「油断」以来、過去の著書の殆どは経済的視点からの社会の変革、変質

訴えられている!

しかし私には先生の警鐘に大いに不満が残る

多分先生は分かっておられるが、その分野は親しい渡部昇一先生などに譲られているので

あろう

それでも、経済企画庁長官までされたお方である

先生こそ声高らかに、叫ばなければならないと考える

このままでは、先生が叫ぶ日本革質の論理に裏張りが無く、空理空転する!

それは何か!日本人の精神構造の根本的革質、変質を計らねば、経済も社会も瓦解する

その事を、先生は絶えず避けておられるように思う

家庭でも、仕事でも、ハード、ソフト、環境、手法、戦術、戦略を、どれだけ新時代に革

質変質して適応しようと思っても、肝心の心の問題が根本的に是正しない限り、足元から

崩れてゆく

どんな最新兵器をもたせても、戦う意思、戦う環境、戦う基盤がなければ、何にもならない

身の程知らずです、それでも一言述べておきます

 

                                              平成18年1月3日  9時