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散るぞ悲しき              

            梯久美子

 

硫黄島指揮官・栗林忠道を書いた書である

辛いが読まなければならない

承禎である、自身のため多くを乗り越えなければならない

読む事はある意味、日本人としての義務でもある

この繁栄の中でのうのうと生きている者のせめてもの、責任である

そして灯灯明、語り継がねばならない

現在本の半ばであるが全ての日本人に読んで欲しい本である

 

辞世の句3首を記しておこう

@ 国の為、重ねつとめ果たしえて、矢弾尽き果て散るぞ悲しき

A 仇討たで野辺には朽ちじ吾は又、七度生まれて矛を執らむぞ

B 醜草の島に蔓(はびこる)るその時の、皇国の行く手一途に思う

涙なしで読めぬ

 

栗林指揮官のゲリラ戦により、最後の兵が投降したのが終戦から3年半であったと言う

一度も顔を合わすことなかった敵将スミス中将がうじ虫と最大級の賛辞を送ったと言う

今も硫黄島は何千と言う遺骨が眠っていると言う

104頁、硫黄島の慰霊碑の所で、涙が溢れ出た

栗林指揮官は若き頃アメリカを視察している

そして幅の広い教養人であった

また島をくまなく回る徹底した現場主義者であった

頭だけの机上の指揮官では無かった

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氷見市で起きた冤罪事件のドメクラの裁判官、弁護士、検事、警察官に読ませたいものである

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市当局もそうである

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今朝ジョイフルでコーヒーを飲みながら読み進んでいた

そして朝食を食べた・・・運ばれた食事に思わず両手を合わせた

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兵士達の手紙は読み飛ばした

涙で読めないであろうと思った

最後大本営に宛てた電文に言葉が無い

11時一気に読んだ・・・・只只、黙祷である

私達の繁栄は戦場に散った彼らの屍の上にある

平成19216

注・この本が映画になったそうである