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私は77歳で死にたい 邱永漢

 

昔ながらに発想の凄い人である

昔から先生のファンで本はかなり読んだ

逆算の人生計画・・・・・・・やはり頭が違う

結婚適齢期ではなく、死亡適齢期を設定して人生を逆算計算して予定を立てる

ムムムムムムムムである

今2006年、この本を出されたのが1993年で、残り8年と勘定しておられるから、

差し引き13年、既に77歳を完全にオーバーしている

まだ存命の筈である

私も今年還暦であった

最近は日々の生活に死を絶えず意識している

糖尿病であり、3年前兄が癌で逝った

氷見市の80%近くの賃貸アパート、テナント、借家をお預かりしている

不動産価値が暴落したとは言え、それでも軽く10億以上の資産を信託戴く

明日死んだら社会的責任が果せない

歴史的命題の「寶」は横に置くとしても

仕事の後継者問題は切実である

絶えず死を意識し、生と向き合わなくてはならない

その意味で著書は改めて私に迫って来た

著書55頁、日本に共産党政権が出来たら、日本を去る覚悟でいたと言う

そのため香港の家を売らずにいたと言う

当然と言えば当然だが、華僑の一人である先生の本音、驚きの言葉である

同時進行中の「上海の長い夜」読んでいると、先生の本音分かるとともに、日本人の甘さ

に改めて呆れる

一党独裁、ファシズム、奇麗事の言う人間には要注意である

“水清ければ魚住まず”少し濁った水が良い

かかりつけの病院で借りてきた本である、ロビーの書棚の本は少ないが先生は良書を読ん

でおられる。

助かる

生前葬が延び延びになっている

辞世の句もHPに載せた通り既に用意してある

死を迎える準備が遅れている

一番問題はまだ離婚が成立していない

身を出来るだけ綺麗にして死にたいものだ

 

昔は先生の説かれることに無条件で賛同、感激していた

しかし少しは自我が芽生えたのか、先生に異議を唱えるようになった

目次をサッと眺めるとゴルフ・お金・税金対策・また生き方に対する合理性の追求が殆ど

である

このような内容に私は興味がなくなった

特に223頁★税金で苦しめない国へ移ろう・・・・日本人の自分には馴染めない

★家産の大半を国が没収してしまう、財産家の先生にとっては不理屈なのであろう

確かにそうである

しかし日本の税制を考える審議会の委員は我々庶民より間違いなく財産の多い人たちで審

議している筈である

日本は資源が殆ど無い、その国の1億2000万人が生き延びる土壌として必要な事は、

競争力を醸造する機会均等のシステムなのである

相続税をより多く納める人たちは、知的レベルの高い層の人たちである

遺伝子的にもその可能性が我々より高い

その知的水準の高い人たちの相続人が、美田の恩恵で優雅な生涯を楽しむ事になれば、日

本の未来は無いのである

国力的にも、現行の相続税はベストではなかろうがベターなのである

何千年にわたって治乱興亡の歴史の共産中国とは違うのである

“子孫に美田を残さずは”民族のコンセンサスであり、それが相続税の基本的精神と私は

理解し納得している

勿論、私にさしたる財産が無いから、気楽にこんな事が言えるのである(笑い)

それと、この本でフッと思った事がある

「死」の漢字の画数六画、易、陰極の数位であった

新たな発見である

道教における玄牝の門、衆妙の門であった

「死」の漢字の成り立ちは白川静香先生に任そう

しかし六画とは恐れ入った

漢字学者はまだ研究が足りない

「寶」本で漢字の画数に潜む、幽玄の問題に一石を投じた

それ以上はマアいいか・・・・・・!!!!!!

機会を改め言及する日もあろう!!!!!!!!

以上

 

平成18106