絶望がやがて癒されるまで



テレビか何かでうろ覚えに、町沢精神科医の事は耳にしていた。

勉強になる本でなかなか面白かった!

印象に残る話、

「絶望は本当に生きて行くための、きっかけとなることが多い」

「絶望状況をクールに眺めて、自己内部の対話を進め、道を探す」

アインシュタインは「私は生きている全ての人々と、実に強く団結していると、感じてい

るので、個々の人生が、どこで始まり、どこで終わるかは、私にとってどうでもいいこと

なのです」

一休禅師の言葉「仏界入りやすく、魔界入り難し」

サルトルの「牢獄にも自由があった」


高村光太郎の詩

生命の大河ながれてやまず

一切の矛盾と逆と無駄と容れて

ごうごうと遠い時間の果てる処へ急ぐ

時間の果つるところ即ち涅槃

涅槃は無窮の奥にあり

またここにあり

生命の大河この世に二なく美しく

一切の「物」ことごとく光る


著書の中で、絶望の根源は死、死こそ最大の絶望と捉えられてあったように読んだ?!

精神科医で自殺を沢山目にしたお医者さんらしい絶望の捉えかたです。

決してそれを全面的に否定しないし、私も死は怖いし、まだ死が現実味をおびていない、

また間近に迫った体験も無い!

幸い釈迦の言う四苦の生老病死の生しか苦しみを知らない。

過去に一生引きずるような致命的怪我も絶望的病気にもかかっていない、その点親にも、

幸運にも感謝している!

だから先生の目からは、私は絶望を語る資格は無い。

しかし、過去15年以上、平均睡眠時間4時間以下で、10年以上まえから糖尿を患い、

自分の体に自信がもてない、また兄を3年前癌で失い、死の影を最近とくに意識している!

半年前までどんなに酒を飲んでいても起床の体内時計は3時間であった!

それと、私の人生を体験したら100人中何人の人間が生きのこるかと言う生き地獄をさ

まよった体験を持つ!

どうも神経が鈍いのか、現状分析力が足りないのか、希望的観測が強いのか、死とか自殺

などの意識が生来希薄である!

先日、女子事務員2人に残り1ケ月の命としたら社長は何をしたいかと問われた。

即座に何も無いと答えた!

美味しいものもそんなに食べたいとも思わないし、旅行もそんなに行きたいとも思わない

し、女性恐怖症で殆ど卒業したし、瞬間何も思い浮かばなかった!

一日一生である!これまで普通の人の3倍は生きた感じである!だから時間のスピードが

人より早く、針の進み具合は速い筈である!

歴史的「寶」の行く末は見届けたい気持ちは相当あるが、完璧に解き明かした真実、史実

は動かしようも無く、いずれ歴史が証明することは疑いなく、恐らく明日の命と言われて

も、「寶」に関して私に不動で動揺は無い!

毎日、背負い込んだ心の荷物の整理に、追われている。

絶望は、置かれた状況から脱出すべき、解決策が道が見えないからであろう。

個人的に何人かの分裂病や躁鬱の人と相当深く接してきた。

HPにのるA子もその一人で一年寝食を共にした。

絶望からの脱出に必要な事は、希望があるか芽生えるかであろう。

しかし絶望に陥っている当人は、渦巻きの中、先生も大変であろう!

私の体験からは、痛み悲しみ苦しみの無い人生は、気の抜けた炭酸飲料みたいなもので、

生きている実感を感受できない人生に映る!

私は先生と意見を異し、死の根源を絶望と考えない!

死んで生きるケースもある!それには仕事を通して、社会に尽くすため全力で生きるしか

ない!これからどれだけ自分を捨てられるか、一日一日の課題である

ソウダナアー死ぬ前に一度分厚いビフテキを食いたい!

どうも本を読んでも感想が脱腺する

以上                                                                      平成17年3月13日