「毛沢東の私生活」上下2巻

私の読んだ本のうちで、面白さでは5冊の中に入る著書であった

若い頃私がおぼろげに抱いていた毛沢東像と大差は無かった

毛沢東の無表情で能面のような顔の奥に潜む何かが今日まで私の

に重苦しい雲のように覆っていた。

戦慄と恐怖、そしてなるほどと得心の暴露本である

「さらば外務省」書いた著者は日本であることに感謝しなければ

ならないであろう

“事実は小説より奇なり”である

瀬島龍三先生も「幾く山河」で述べておられる、私も改めて日本で

生まれた事を、感謝せずにはおれない!

発刊が1994年11月、今から11年前である、

当時私は[寶]解明の佳境、混沌宇宙をさ迷っていた。黒川先生の

奥さんが当時読んでおられて、面白いと薦められたが、全く時間が

なく、11年間、忘れていた本である。

昨年暮れに正月に何冊か読もうと思い、古本屋で見つけ、買い求め

てあった本である

「毛沢東語録」の初版本が1964年とある。中国では手の平に収

まる赤い表紙であった。^私は日本語訳の、普通の大きさで確か黄

色の表紙の毛沢東語録をサラリーマン時代本屋で買ったのを記憶し

ている

中身は殆ど忘れたが、毛沢東語録は日本人の私には少しも面白くな

かった事を記憶している。

当時中国の何万、何十万人の赤衛兵が手にかざしていたテレビを見

て異常な光景に映ったのを今も鮮明に記憶している

中国から見れば日本の霞ヶ関は浅草の芝居と、何かの本で読んだ

映画となつた宣統帝・溥儀は最後の皇帝ではなかった、

毛沢東こそラストエンペラー・中国最後の皇帝であった

秦の始皇帝ですらはるかに及ばない、超偉大な皇帝であった

著者は言う、中国での生き延び策は、たえず良心の裏切りにかかって

いる

中国の個には独立した意思などないのである、と著者が言う。

毛沢東が賛美した皇帝は・悪名高い紀元前11世紀・殷王朝の30代皇帝

,紂王・秦の始皇帝・残忍極まる則天武后・酒池肉林の隋の煬帝・それに

ナポレオンであったと言う

まさに毛沢東は超超一流の権謀術家であった

文化大革命は始皇帝の焚書坑儒に学び、部下への猜疑心も始皇帝を遥か

に上回り、則天武后の誣告令・恐怖の人心掌握術・土木工事はヨウ帝・

すべて歴史に学び、さらに彼らを上回る大政治家であった。

あの残忍な則天武后ですら農民暴動もなく天下泰平、文化の黄金期を

創造した

毛沢東の大躍進政策で3000万以上餓死したという。

しかも、農民は暴動ですら出来ないほどの、一党独裁国家を創造し、

知識人を弾圧し歴史文化を破壊した。

共産主義思想は皇帝になるための理論武器なのであった

ソ連のミコヤンに核戦争で1000万や2000万死でも、中国は人口

が多いからいつでも生産できるから困らないと話したと言う、インドの

ガンジーも、毛沢東のこの話に衝撃を受けたと言う

皇帝である、男色女色を問わぬ漁色家であったと言う

想像を絶する事実である

100年後、300年後歴史評価は一変し、秦の始皇帝を遥かに上回る

中国最後の皇帝と歴史に位置づけされるであろう

3000万人以上の餓死である!最低プラス2000万人は飢餓線上であったろう

人肉を食べて生き延びた者は、最低500万以上は軽くいるであろう

・・・・・・・・・・・・・。

張り子の虎・大躍進・百花斉放・百家争鳴・走資派・5人組・反党分子

・文革大革命・紅衛兵・造反有理・みな記憶に残る標語である

日本のように有難い環境で、言論の自由、民主主義を唱える言論人・新聞

・メディアが当時の中国で吠えていたら、誰一人生きてはおれないだろう

全て自己批判を強要され、思想改造の名目で、何十万人であろうが全員、

獄死であろう

さすが始皇帝を超える偉大な政治家である、参った。

弁護するなら当時、ベトナム戦争、北爆が開始された頃であり、ソ連の脅威にも

備えなければならなかつた。

毛沢東個人崇拝・独裁こそ時代情勢に必要だつたのかもしれない

深刻なほど面白い暴露本であった

毛沢東の政治家としての凄さは、遠交近攻アメリカ・ニクソンとの衝撃的握手

にみれるまた内戦で勝利を収められたのは日本の侵略であると述懐したという

そして田中角栄が訪中する

そして、ケ小平の復帰を指示する。

最後に華国鋒を選出する。毛沢東の最晩年、病床に就くも頭は冴えていた。

当時の新聞を図書館へ行き、昭和41年5月から42年1月までのの朝日新聞を

バラバラと見る当時の新聞記者は文化大革命が何であるのか、初期の段階では、

その本質をまるで分かっていなかったように感じるヒステリックで底意地の悪い、

江青に何百万人と言う紅衛兵をつけ、林彪と組ませ徹底的に粛清を図った、しかも

共産党旗揚げの時からの、戦友・同志も容赦しない、そして利用できるだけ利用して

最後はその林彪をも切り捨てたのである

林彪のクーデター未遂??が毛沢東を正気にさせた、事件はドラマチックな転換点

であろう。

日本軍の中国侵攻が毛沢東を利したと同様、ベトナム戦争が毛沢東独裁を助けた。

毛沢東は凄い、著者にこの本を書く事を葉剣英が進めたと言う

今日も日本の新聞は、靖国問題をマゾ的に取り上げ、小泉総理を後押ししていない。

竹島問題も、尖閣問題も、拉致問題も長く取り上げなかった。

確か岸信介は安保条約締結の時、声無き国民の声が私を支持している!と言った筈!

アメリカの謀略に乗り、田中角栄に集中砲火を浴びせ、金権腐敗とハシャイでいた

また佐藤総理が退陣会見で新聞は嘘を書く、どうぞ出て言って結構ですと一人で

テレビに向かい国民に話しかけていた。

更に私の記憶では安保闘争が最高潮の時、安保を積極的に支持し、デモを糾弾し、

デモ阻止を叫んだ新聞は殆ど無かったと記憶している。

安保当時の新聞記者に問い正してみたいものである。

今年2月9日(旧暦元旦)、全国の新聞社・テレビ局。その他マスコミに「寶」の

ホームページ開設を通知する。

知識人と自認する、彼らは動くのか、「寶」を理解できるのか!?見ものである!

「寶」本は真の知識人であるか否かのリトマス試験紙なのである

日本道教学界の諸先生方と同様、知識でしかものが見えない!

大不況にあえぐ零細庶民と安全地帯で社会を見渡している知識人との時代認識の差は、

気の狂う程の距離感がある

まとの外れた感想文であるか、兎に角、私は奇麗事を言う人には、眉唾である。

水清ければ魚住まず!

一国の総理は大善人で大悪党でなくては、私は安心できない!

私は、もしどこかの元女性党首率いる政党が政権を取ったり、弱者の味方で絶えず奇麗

事を言う政党で博物館に陳列しなければならない党が政権を取ったら、私はアメリカ移住

を真剣に考えなければならない
!

今のうちに好きなこと喋っておこう!

寶が世に出たら貝になろう

ファンである安部さん、中国の政治家に負けぬ大悪党になってください!

身の程知らずか、暇人か?

以上時間切れ、時間を費やしている暇は、無い

重ねて日本は有難い国である・・・・・・・・!             

                                                                   平成17年1月15日